こんにちは。マーケティング部の武山です。
最近、新しい商品何か作れないかなーと日々考えているわけですが、基本的に思いつくものは既に安く売っているんですよね。
かといって、荒唐無稽な奇抜なアイディアはニーズや実現可能性がなくて使えない。
この二つの狭間のちょっとした発想の転換で簡単に作れてかつ便利、みたいなちょうどええ商品を路地裏の窓や交差点で「こんとこにあるはずもないのに」といつでも探しています。
世の中はアイディアに溢れ、思考ツールがあり、情報はスマホで得られ、お金がなければ人からお金も貰って作ることができます。
気の利いたちょっとしたアイディアはダイソーが大体実現しています。
アイディアは溢れ、企業やYouTuberがアイディアを募れば何万件と無料で得ることができるでしょう。
そんなアイディアが群雄割拠する戦国時代の世の中で、今「ロウソク」が売れているらしいです。
現代社会では電球もその他の技術も広く普及していて、ろうそくなんて過去の産物は、産業ごとなくなってしまっていると、ふつうは考えるかもしれません。
でも実際は、2010年までほぼ毎年ろうそくの生産量は増えていて、30年前のおよそ3倍の消費量(EUだけで年間約70万トン)なんです。
どういうわけか。
答えは簡単「世界がロウソクを欲している」からです。
さて、みなさんは「ロウソク」ほしいですか?
正直、「別に……」という心のエリカが出てきますよね。
でも世界はロウソクを欲しがっている。
なぜか。
正解は「暗くしたいから」です。
「多様性ぇ~」と心のノブが悲鳴上げますよね。
でもみんなほしいんです。
今、世界で人気なのは「火を見えなくするロウソク」です。
ろうそくなのに火が見えぬこれいかに、解せぬ!暗いロウソクなんか要るか!と憤慨しそうですが、それはたしかにロウソクに「明るさ」を求めたら、です。
つまり、現代のナウいヤングは「周りを暗くしたいからロウソクを買う」ということです。
過去はロウソクは部屋を明るくする道具だったかもしれません。
しかし、電球が普及して明るさが当たり前にある現代。
わざわざロウソクで明るくする必要はありません。数百円の電球を買えばいい話です。
現代の人間は、ロウソクに「ほの暗い癒しの空間を与える道具」という意味を与えたのです。
これが所謂「意味のイノベーション」というやつです。
最近、テレビで「拍手ができるロボット」が話題になっていました。
機能としては少ししゃべって拍手できるだけです。それが1体50万円ですが、すでに100台売れているというのです。
ほんま拍手したいです。
でも確かにそれは、ほしいな、って思わせる何か「新しい意味」があるような気がしました。
世の中なかなか解せぬというもので溢れています。
なんでキャンプをする人はわざわざ不便なところに行って、不便を解消するために高額な便利グッズを用意するのか? 新しい意味です。
なんで、釣り人はスーパーで買える魚を釣りに行くのか? 新しい意味です。
なぜ、女子高生は狭い道を横並びで歩くのか? 新しい意味です。
アイディアやプロダクトが溢れた現代。ソリューションは十分に揃っています。
これからの時代はモノに「新しい意味」を与えることが大事になってきます。
皆さんも私と一緒に「新しい意味」探していきましょう!(むしろ探してください)
そしてここまで読んでくれた方が、無意味に思えるこの長文記事の「新しい意味」を見つけてくれることを切に願います。
それでは。